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マザーボード AMD 800 シリーズの仕様とブロック図【X870E/X870/B850/B840 Specs&BlockDiagram】

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AMD 800シリーズにはソケットAM5(LGA1718)のチップセットで、AMD 600シリーズの後継シリーズです。Ryzen 7000シリーズ、Ryzen 8000シリーズ、Ryzen 9000シリーズに対応しています。
X870E、X870、B850、B840の4つのモデルがあり、それぞれの仕様は以下の通りです。

AMDのチップセットは本来の仕様と実際の製品が異なることがあるため、以下の表はAMD公式の仕様をベースに実際の製品(記事公開時237製品)に合わせて修正しています。
そのためAMD公式資料とは異なる部分があります。

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X870E

X870EはX670Eの後継チップセットでデュアルチップを採用しているため拡張性が高いのが特徴です。

X670Eとの違いはX870EではUSB4が必須になったことです。ただしUSB4を搭載するためにPCIeの帯域を使用してしまうため、M.2や拡張カードに割り当て可能な帯域は減っています。ぱっと見で拡張性が低くなったと感じさせないためにX870Eではレーン分割や排他利用など一部帯域を共有することで補っている製品が増えました。そのためUSB4を必要としない場合はX670Eのほうが適している場合もあります。
ちなみにAMDの公式発表ではチップセット側からUSB4をとることになっていましたが、実際はほぼすべての製品がCPU側からUSB4をとっています。CPU側はGen5なのでUSB4だけでは帯域を余らしてしまうため、一部マザーボードではM.2スロットと帯域を共有して拡張性をフルに活かす工夫もされています。

チップセット側のPCIeのうち8レーンはGen3までの対応でSATAと選択式です。
USB 20GはUSB 10Gを2本束ねて実装するため20Gと10G合わせて10G相当12本までです。

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X870

X870はB650Eの後継チップセットです。
X670の後継と思われがちですが、X670はデュアルチップで拡張性が高いのに対しX870はシングルチップで拡張性が低いため実質下位モデルに位置します。

個人的には微妙な立ち位置と感じているチップセットですね…。というのも下位モデルのため拡張性が低いにも関わらず、まだ必要性の低いUSB4が必須となっているのでさらに拡張性が下がっています。
ぱっと見で拡張性が低くなったと感じさせないためにX870ではレーン分割や排他利用など一部帯域を共有することで補っている製品が増えました。スモールファクターではUSB4があると便利だと思いますが、自作でUSB4は欲しいけど拡張性はそこまでいらないなんてことは珍しいと思うので、USB4が必要ない場合はB850のほうが使い勝手がいいと思います。

チップセット側のPCIeのうち4レーンはGen3までの対応でSATAと選択式です。
USB 20GはUSB 10Gを2本束ねて実装するため20Gと10G合わせて10G相当6本までです。

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B850

B850はB650の後継チップセットです。
本来の仕様ではB650との違いはありませんが、B850では多くの製品でGPU用のレーンがGen5に対応しています。そのため実質X870のUSB4がないチップセットとなっています。

チップセット側のPCIeのうち4レーンはGen3までの対応でSATAと選択式です。
USB 20GはUSB 10Gを2本束ねて実装するため20Gと10G合わせて10G相当6本までです。

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※microATXとminiITX一覧の中にはX870も含んでいますがB850の数が多いためこちらのリンクを貼っています。

B840

B840はA620の後継チップセットですが、拡張性が大幅にアップしたためナンバリングも変更になり新しいチップセットとして登場しました。メモリーのOCは可能ですが、CPUのOCには非対応です。

新しいとは言っていますが、実はA620は途中でA620Aにモデルチェンジしており、その時点ですでに仕様が変更されていました。なのでB840は実質A620Aで、さらに言うとB840もA620Aも中身はB550です。B550をAM5に対応させ、一部機能制限したものがB840とA620Aです。(AMD公式ではA620Aの仕様はA620と一緒ということになっていますが…)

記事作成時点でSATAが6本あるマザーがないため、選択式のSATA2本がどういう扱いになっているのかわかりませんでした。無効化されている可能性もあります。

A620との違いはチップセット側のPCIeレーン数で、A620ではSATA込みで8本だったレーン数がSATAを含まず10本になっています。合計すると6レーンも増えているんです。ここで面白いのがSATAと合わせたレーン数でみるとB850よりも2レーン多くなっちゃってるんですよねw。CPU側がGen5非対応なのとシステムバスがGen3なので帯域は約半分に下がりますが、Intelと違いAMDでは下位チップセットでもCPU側のレーンに制限がかかっていないため、拡張性という面では意外と優秀です。ただB850との差別化のためかフルスペックのB840はほとんどありません。

USB周りは少し心もとなく見えますが、AMDはCPU側からもUSBがとれるためIntelの下位チップと比べると余裕があります。20Gはサポートしていません。

B840は意外と悪くはないんですが、記事作成時点では数少ないフルスペックのB840が下位モデルのB850と実売価格が逆転しており、さらに型落ちのB650のほうが圧倒的に安いのでB650にいっちゃうんですよね…。
現状では型落ちのX670EやB650のコスパがやばすぎてB840に限らずAMD 800シリーズ全体の魅力が弱いのが問題ですね。USBは普通の人にはいらないし…。B840は値段がこなれてくればいい選択肢になると思います。

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