初心者編

自作初心者編Part.2-2

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こんにちは!あまぎです。
今回は自作パソコン初心者編Part.2-2、CPUについての後編です。
基本的なことを中心に説明していきますが、何回も組んでいないとわからないところなどかなり細かく説明していく予定ですので、すでに組んだことがある人にもおすすめです。
なるべく組み立てのトラブルが回避できるよう安心安全を考えて説明していきます

前編では主に仕様の部分を見てきましたが後編では性能面についてです。実際にどのくらいの性能が必要になるのか用途別に大まかにまとめてみました。

注意事項
この記事は動画投稿時の製品ラインナップで解説しています。
そのため最新の製品が含まれていませんが、大まかな内容は同じです。
随時更新していきますのでご了承ください。

コア数スレッド数の用途別必要スペック

まず4C未満のCPUですが、4C未満ではかなり用途が限定されてきます。音楽・動画鑑賞・ネットブラウジング・事務作業・古いゲームなど軽い作業ならこなせますが、不便を感じたり妥協が必要な時もあるかと思います。
4C8Tや6C6Tがあればかなりできることが増えてきます。一般的なゲーム・かんたんな写真編集や動画編集も可能になってきます。昔のパソコンでも4C以上のものは今でもまだ使えてるっていう人も多いんじゃないでしょうか。6C12Tや8C8Tもあれば多くの人が困ることはないでしょう。ゲームも動画編集も高度なことを求めなければ十分快適にこなせます。
8C16T以上の性能が必要になるのは高度な動画編集やゲームで少しでもfspを伸ばしたい人、ゲーム実況のようにゲームと配信といった負荷のかかる作業を同時に行う人です。単にゲームをするだけなどシングルタスクであれば8C16Tをフルに使う作業は少なく、性能を持て余してしまうことも少なくないです。

自作を考えているひとの多くはゲーム用パソコンを考えている人が多いと思うので、実際にゲームの動作環境を例に見てみましょう。

実際のゲームの動作環境

これはsteamの人気ランキングでよく上位にくるゲームとそのゲームの動作環境をまとめた表です
そしてもう一つ、こっちの表はsteamランキング以外で人気のゲームと下の方にオフラインのゲームを入れてあります。
下のほうにあるFF15はベンチマークでもよく比較される重ためのゲーム。こちらのゲームはおそらく今発表されているゲームの中でトップクラスにスペックを必要とするゲームです。NierAutomataはわたしが好きなのでいれてますw

この表は左からゲーム名・インストールに必要な容量・最低環境・推奨環境・理想環境の順に並べてあります。
最低環境・推奨環境・理想環境ってどういうものかと言うと
最低環境はゲームが動くための最低スペック。このスペックを満たしていればゲームをすることができます。逆に言うとこのスペックを満たしていないとゲームが動くことすら保証されていないということです。
また最低環境は、そのゲームが軽いゲームなのか重たいゲームなのかの指標にもなります。最低環境が高いゲームはフレームレートを伸ばすのが難しく、最低環境が低いゲーム
じゃあ推奨環境はと言うと、メーカーが推奨する設定で快適にプレイ出来る目安
一般的にはこの推奨環境がパソコンを選ぶ基準となります
ただしあくまでメーカーの推奨設定で快適ということなので、最高画質で60fpsとは限りません。推奨環境でも30フレームが目安となっているゲームもありますので注意しましょう。
最後に理想環境ですが、これは画質にこだわる人でも快適にプレイ出来るよっていう目安
ただしこれもメーカーによってまちまちでほとんどのゲームで公表されていません。
4Kを理想環境としていたり、レイトレを理想環境としていたり、画質とFPSを追求したものを理想環境としていたりと基準もばらばらです
どの環境も目安でしかないから、最高画質60fpsでプレイするにはとか、最低画質でいいから240fpsでプレイするにはとかは、この表だけじゃ分からないんですが、
唯一確実なのは最低環境はかならず満たすこと!
ある程度快適にプレイしたいんだったら推奨環境は超えたいという感じ
でもこの表に書かれているモデルNoはたくさんありすぎてわかりづらいので、パスマークっていうベンチマークソフトを使って数値化した上で色分けしました。

パスマークはホームページ上で数値を確認できるので便利ですよ~
色分けは大まかな分類ですが、指標を画面の下のほうに簡単にまとめてありますので参考にしてください。
黄色~薄いオレンジが標準的なゲーミングパソコンの構成と考えてください。
こうやって見ると最低環境であればPentiumペンティアムでもほとんどのゲームをカバーできていますね。推奨環境でも半数以上のゲームをカバーできることが分かります。軽めのゲームならCPUはほとんど気にしなくて大丈夫そうですね。Core i3やRyzen3であればほとんどのゲームで推奨環境をカバーでき、現在販売されている Core i5やRYZEN5であれば理想環境もすべて満たします。
このようにゲームをするだけならあまり高性能なCPUは必要ありません。
一昔前はゲームをするならCore i7!と言われていましたがそれはもう過去の話です。
世代ごとの各ブランドの推移をグラフにしてみたのですが、昔のCore i7では今のCore i3に負けてしまうほどCPUが進化しています。

実際ゲームの快適さはGPU性能の方が大きく影響するので、CPUの性能が多少低くて足を引っ張っていてもGPU性能が高い構成のほうがFPSは高かったりもします。
自作を長くかじっていると昔の感覚でやっぱりi7でしょとなる人がたくさんいるように思いますが、最近のCPUはクリーエータータスク向けに性能強化されていますのでゲーム用だけにハイエンドなCPUを買うのはあまりにもコスパが悪いです。もちろんCPU性能が高いほどゲーム性能もあがりますのでとにかく最強を目指すなら少しでも性能が高いほうがいいのですが、最強であり続けるためには毎年買い替えないといけませんからね…その覚悟はしておきましょう。個人的にはCPUは一定の基準さえ満たしていれば優先度は低いかなと思います。
わたしがCPU選びにおいて重要視しているのはなによりもコア数です
先ほどの動作環境の表はベンチマークスコアのみで比較しましたが、中には性能ではなくコア数の目安として表記されているものもあります。そういったゲームではコア数が足りないと性能を満たしていても性能が発揮できないということもあります。ゲーム性能に重要なのは動作周波数やシングルコアの性能だといわれていますが、それもあくまでコア数が足りている前提での話です。コア数に余裕があるのとないのでは性能が落ちるときの粘り強さが違いますのでまずは必要なコア数を満たすことが必須条件だと思います。なので先ほどの表をコア数スレッド数で見てみましょう。
色分けは先ほどと同様下側に指標を表示しておきます。

先ほどよりもだいぶ青色が減って黄色以上が増えましたね。コア数をもとに考えると2Cではやや心もとなく、最低でも4C欲しい感じが出てきます。新しいゲームほどメニーコアへの対応が進んでいますので6Cや8Cを要求しているゲームもありますね。
べンチマークでの比較もコア数での比較もあくまで目安でしかありませんが、このような見方もあるんだよという参考にしてもらえるとうれしいです。
つぎに重要なのは世代かなと思っています。CPUはコア数や動作周波数が同じでも中の構造によって大きく性能が変わってきます。すこし古めのCPUだとベンチマーク性能はよくても実際のゲーム性能ではおもったよりも伸びないものもたくさんありますので、ゲーム用途であればできるだけ新しい世代のものを買うように意識しましょう。

ここ最近の傾向として6コア以上を要求してくるゲームがかなり増えてきています。CPUの交換はすこしめんどくさいので使っていくうちに性能がたりなくなってきたっていうことがないよう、最低でも6C12T以上をおすすめします。Corei3はFモデルなら1万円台で購入できコスパはいいのですが、おそらく近い将来性能不足を感じるはずです。ライトゲーマーならそれでも十分かもしれませんが、今後いろんなゲームに手を出したいと考えているならCPUは少し余裕を持った製品を選んでおくことを強くお勧めします。
すこし見づらいかもしれませんが、現在主に販売されているCPUのモデルをパスマークの数値順に並べてみました。先ほどの動作環境の指標も入れてあります。

見ての通りほとんど真っ赤なので最近のCPUはクリエーター向けに性能が進化しているのが分かりますね。ゲームをするだけならそこそこのCPUで十分すぎる性能です。もちろん性能が高い方がゲーム性能もよくなりますが、数%のフレームレート向上のために何万円も払うくらいならグラボをワンランク上の物にするほうがゲーム性能は確実に伸びますので、ゲーム用ならオレンジ色くらいで組むのがおすすめです。

IntelとAMDどっちを選ぶ?

ここまでの説明で必要な性能がだいたい決まったとして、ではどちらのメーカーのほうがいいのか!?
気になる人は多いんじゃないんでしょうか?
わたしが選ぶときの基準はこんな感じです。

まずIntelを選ぶ理由から

①QSVなどIntel 特有のiGPUの機能を使いたい
IntelのiGPUにはQSVというとても優秀なエンコーダーが内蔵されています。この機能があればグラボがなくても省電力かつ高速にエンコードが可能で、グラボと併用すればゲーム配信時のグラボの負荷を下げることもできます。この機能のためにIntelCPUを選ぶ人もそこそこいます。
ただNVIDIAのグラボで扱えるエンコード数の上限が緩和されましたので普通の使い方であればエンコード数が足りなくなるということは珍しいかもしれません。以前より必要性はさがりましたが、QSVは覚えておいて損はないと思います。

②アップデートがあまりされていない古いアプリを使用する
アップデートがあまりされていない古いアプリを使う場合、最適化がされていないため Ryzenでは性能が発揮できない場合があります。CPUに限らずOSとの問題で不安定になることもありますので長期間アップデートがされていないアプリを使い続けること自体あまりおすすめできませんが、どうしても必要な古いアプリがあるのであればIntelのほうが無難だと思います。

③アプリの安定性を重視したい
またアプリの安定性もIntelのほうに軍配が上がります。ゲーム用途に限定するならどちらのCPUも差を感じたことはないですが、長時間いろいろな作業をしたり何日もパソコンを起動し続けているとRyzenではアプリが不安定になって強制終了したり、再起動が必要になることがあります。
IntelのCoreシリーズの方が長く続くブランドな分、最適化が進み安定しているんじゃないかなと思います。

④基本電源をつけっぱなしにする人
パソコンを基本つけっぱなしの人はIntelがおすすめです。先ほどの安定性の件もありますし、Intelでは低負荷時の消費電力が少なく電気代が安くすむというメリットもあります。ただし最近のIntelCPUは高負荷時の消費電力が大きい傾向にありますのであくまで低負荷時で長時間使用する場合です。高負荷が続く場合はAMDのほうが有利な場合が多いですのでご注意ください。

⑤ ThunderboltやWiFiの追加などIntel の方が対応の幅が広いものを使う
これはマザーボード側の対応も必要なのですが、Thunderboltや高速なWiFiを追加できるモデルが多く、これらが必要な場合はIntelの方が応用が利きます。

次にAMDを選ぶ理由です。

①コスパを重視したい時
Ryzenのほうが価格を抑えれることが多いです。とくにAM4では1万円台からラインナップが充実していますし、価格がこなれたマザーボードもいくつかありますので少しでも費用を抑えたいときにはAMDのほうが有利です。

②将来の組み換えも視野に入れた構成(AM5)
CPU編の前半でAMDは規格の変更スパンが長いということをすでにお話ししましたが、現在ちょうどAM4からAM5にかわったタイミングなので、今AM5にしておけば5年後のCPUにまで対応できる可能性が高いです。数年後にCPUだけ最新のものに入れ替えるということが可能だと思いますのでスペックアップするときに出費が抑えれるのは大きなメリットです。

③高負荷メインで使う
AMDを選ぶ理由としてわたしが一番アピールしたいのは消費電力です。AMDはアイドル時の消費電力が高めなのでパソコンをつけっぱなしにする人にはIntelをおすすめしましたが、高負荷時の消費電力はAMDのほうが優秀なんです。パソコンをつけている時間の多くを高負荷な状態が占めているような使い方をする場合はAMDのほうがランニングコストが抑えれます。

④グラフィックボード無しでGPU性能が欲しい(RyzenAPU)
グラボを刺さない(刺せない)けどGPU性能が欲しいときはRyzenAPUが最優先候補になります。IntelのiGPUも年々性能が上がっておりRyzenAPU5000シリーズに追いつきつつありますが、まだRyzenAPUのほうが優位です。7000シリーズのAPUも発売が予定されていますので、CPUにGPU性能を求める場合は新しいAPUの発売を待つのがいいかもしれません。

IntelもAMDもともにことなる特徴の製品を出してきていますので求めるものに合わせて選んでもらうのが一番だと思いますが、この動画は初心者編なのでどちらかというとIntelをおすすめします。

AMDがダメというわけではないですよ?RyzenはとてもいいCPUなのでわたしもこの動画はRyzenが搭載されたパソコンで作っています。Ryzenの前モデルにあたるFXシリーズやAシリーズの時から何台もAMDで組んできました。Intel1強の時代もありましたが、現在はお互いがいいライバルとして素晴らしい製品を出してきていると思います。でもAMDでもIntelでもたくさん組んでいろいろなことを経験しているからこそ初心者にはIntelをおすすめします。

選ぶ理由・選ばれなかった理由

理由はいくつかあるのですが、とにかく大きな理由は互換性です。現在の規格の多くがIntelで策定していたりIntel向けに作られています。AMDもこういった規格に対応できるよう工夫してきていますが、やはり相性が起きやすいです。パーツの相性は不具合以上に特定が難しいですので自作においてはIntelを選んでおいたほうが無難というのがわたしの考えです。

Ryzenが登場してからはAMDの方がいい!という意見が数多くみられますが、AMDのほうが必ずしも優れているわけではありません。それぞれ向き不向きがありますので、IntelであろうとAMDであろうと特徴をしっかり理解したうえで購入しましょう。

AMDのほうが安く組める!コスパがいい!という意見もあると思います。確かにわたしもコスパがいいのはどっち?と聞かれたらAMDと答えますが、実際のところそこまで大きな差ではありません。たしかにRyzenのほうが店頭でのセット割が大きかったりはするのですが、値段は常に変動しますので逆転もします。クリエイティブ性能ではAMDのほうがコスパがいいのは間違いないですが、ゲーム性能ではIntelのほうがコスパがいいことも多々ありますのでベンチマークだけで決めるのは危険です。

さらにAMDは付属のCPUクーラーが優秀だから追加でCPUクーラーがいらないじゃないか!という意見もあると思いますが、AMDではRyzen5以下とRyzen7以上で付属のCPUクーラーの性能が大きく違います。Ryzen7以上に付属のものならまだしも、Ryzen5以下のものは冷却性能が高いとは言えないので構成によっては冷却不足になります。またIntelもAMDも高性能なモデルはCPUクーラーを付属しない傾向にあります。CPUの性能をフルに発揮したいならどのみちCPUクーラーは別途購入する必要がでてくることが多いですので付属のクーラーはあまり気にしなくていいでしょう。

他にもCPUを決めるときにゲームのFPSを気にする人もいるかと思いますが、メーカーによるFPSの差にこだわるよりもGPUをワンランク上のものにしたほうが手っ取り早くFPSを伸ばせますので、GPUを上位のクラスにしてからCPUの影響を考えたほうがいいかと思います。
予算内でできるだけFPSを伸ばしたいと思うのも最もですが、この動画では初心者編なので安全・安心を第1にお話ししています。性能ばかり気にしてチグハグな構成になったり、あとからいろいろと出費が必要になって結局高くつくことのないよう気を付けているつもりです。もちろんわたし個人の意見ですので、いろんな人の意見を参考にして自分の納得したものを購入しましょう。

まとめ

・CPUは予算や用途で決まる
・規格はIntelならLGA1700、AMDはAM5が最新。マザーボードと規格を合わせよう。
・これから組むなら6C12T以上がおすすめ、できるだけ新しい世代のものを購入しましょう。
・ブーストクロックは参考程度に。メーカー間の比較には使えない。
・単純なコスパではAMDが有利、ただしゲーム性能はGPUによるところが大きいのでまずは     GPUに予算を。

とにかくおすすめを教えて!という方に

結局予算次第にはなってしまいますが特におすすめはIntelではCore i5-13400や13500、AMDではR5-7600Xです。おすすめといっても安いモデルで3万円はしますので、より低予算でということであればCore i3も候補になります。ただ4C8Tと将来性を考えるとコア数がちょっと心もとないので5000シリーズのRyzen5を選ぶのもありだと思います。CPUもどんどん高性能になっているため最新のCorei7やRyzen7のようなCPUは普通の用途では宝の持ち腐れになりがちですし、こういったハイエンドなモデルを活かすにはマザーボードや冷却にもお金をかける必要がでてきますのでCPUの価格差以上にお金がかかります。所有欲を満たすだけにもなりかねませんのでしっかりと目的に合わせて購入しましょう。

初心者編をある程度更新出来たら予算別の構成例なども動画化しようと考えていますのでより具体例が気になる方はもう少しお待ちください。

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