CPUクーラー

パソコン検証編Part.3-6「CPUクーラー検証レビュー AK620」前編

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今回はCPUクーラー検証編、本編の第6回目です。今回はDEEPCOOLのAK620を検証していきます。

AK620 後編
パソコン検証編Part.3-6「CPUクーラー検証レビュー AK620」後編
パソコン検証編Part.3-6「CPUクーラー検証レビュー AK620」後編
検証PC構成やテストの流れについて
パソコン検証編Part.3-0「CPUクーラー検証レビュー 導入」
パソコン検証編Part.3-0「CPUクーラー検証レビュー 導入」

検証予定の製品や検証環境などの紹介は別の動画、記事でまとめていますのでぜひそちらをご覧になってからご視聴ください。
かなり長い動画、記事となっていますが、この動画を見ればこの製品のことがだいたい分かった気になれるほど内容は濃いものになっていますので、ぜひこの機会にAK620について詳しくなっていってください。

まずはじめに
このAK620はわたしの動画を見てくださってる視聴者さんから検証用にいただいたものです。
おかげさまで貴重な体験をすることができましたし、その分の予算で他のパーツを試すこともできます。
本当にありがとうございます!
この場を借りて心からお礼申し上げます。

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製品の特長

それでは開封の様子を流しながら製品の特長をみていきます。
すでにシュリンクを剥がしてしまっていますが、シュリンクにこのような代理店の保証シールが貼ってありますので必ず切り取って保存しておいてください。
開封するとこんな感じにファンと本体と付属品が入っています。
製品が動かないようしっかりと梱包されていていいですね。
AK620の公式サイトでの仕様はこんな感じです。

付属品をすべて出した様子がこちらです。グリスがシリンジでついているのはうれしいですね。
(実測値はヒートシンクの表面積を計算するための測定なので最大長ではなく代表値です。ご注意ください。)
本体はデュアルタワーなのでヒートシンクが2つに分かれていますが、前後どちらも45枚で構成されておりすべて0.4mm厚になっています。ヒートシンク形状は前後共通で3種類あり、幅127.0mm、奥行40.1mm のものが2種類、下5枚分は若干小さくなっているため幅127.0mm、奥行27.4mmとなっています。
高さは160.35mm、重量は846g(リテンションブリッジ部を除くと812g)でした。
プラスチックのカバーを外すと高さが2mm低くなり、重量は25g軽くなります。
ヒートシンク部のみの高さは107.9mm、ヒートシンク間の隙間は1.8mmでした。ヒートシンクの表面積は実測値からの大雑把な概算ですが993140mm²となります。

CPUとの接触はベースプレートを介した構造でヒートパイプはφ6mm(太さ)が6本となっています。ベース部分のサイズは41.8mm×39.5mmでIntelもAMDもすべてのCPUがカバーできています。

ファンはFK120が2つ付属しており、最大1850rpmのファンとなっています。ただ代理店のホームページでは付属ファンはFT120と記載されているため、ロットによってファンが異なる可能性がありますのでご注意ください。厚みは防振ラバー込みで25mmの一般的な厚みです。
ファンの固定はワイヤーでひっかけるタイプで2セット分付属しています。

CPUクーラーの固定はマウンティングキットにねじで固定するタイプで対応ソケットの幅は広く、旧世代のものから最新世代まで幅広く対応可能です。

固定方法と装着時のクリアランス

それではここからは実際にCPUクーラーの固定方法と装着時のクリアランスを見ていきましょう。

AM4

まずはAM4から。AM4ではマザーボード標準のバックプレートを用いてマウンティングキットを固定します。マザーボードを挟みこむようにスペーサーをねじ止めし、マウンティングプレートをナットで固定します。実際にマザーボードに装着した様子がこちらです。マザーボードはGIGABYTEのX570 AORUS PROで撮影しています。

バックプレートに取り付けるスペーサーにもねじの突起があるためマウンティングプレートの取り付けもしやすいのがいいですね。そのかわりスペーサを手回しで取り付ける必要がありますが、AMDマザーはIntelマザーとくらべてソケット周辺に若干の余裕がありますので特に問題なく取り付け可能だと思います。取り付けは標準的な100mmドライバーがあれば作業可能ですが、グリップの大きなドライバーだと作業がしにくいです。AK620にはL字のドライバーが付属していますがこれがまた使いにくいため、長めのドライバーかグリップのスリムなドライバーがあると作業がしやすいです。

あとはワイヤーでファンを取り付けて完成です。ワイヤーは柔らかめで取り付けはしやすいのですが、その分取り付け後に若干ずれてしまうほど固定が弱いです。
AK620はデュアルタワーで普通のCPUクーラーより大きくなっていますのでクリアランスも見ていきましょう。

まずはメモリー側。デュアルタワーのCPUクーラーはメモリーにかぶるものがほとんどなのですが、AK620もメモリースロットの上にファンが来ます。高さの高いメモリーでは干渉してしまいファンが上に飛び出てしまいますので注意しましょう。前側のファンをとりはずしてシングルファン構成にすればまったく干渉のリスクはありません。電源回路側も全く問題ありませんね。ファンの増設も干渉することなく増設できそうです。

AM5

つぎにAM5。マザーボードはMSIのMAG B650M MORTAR WIFIです。CPUを買っていないため本体の装着まではできませんが、今の状態だとマザーだけでいっぱいいっぱいなのでご了承ください。AM5はバックプレートが取り外せない構造になっているため一部取り付けができないCPUクーラーもありますが、AK620ではAM4と同様の取り付け方で問題なく取り付けできそうです。AM5ではAM4とCPUの高さが違うようですが、クーラーには互換性があると正式に発表されていますので、AM4のものをそのまま装着したときに適切な装着圧になるように設計はされているんだと思います。

Intel(旧世代)

つぎにIntelの旧世代を見ていきましょう。
Intelマザーではクーラーに付属品のバックプレートを用いて固定します。購入時のバックプレートのソケット位置は旧世代用の位置でしたのでそのまま装着が可能です。LGA1700の場合スペーサーの位置を調整する必要がありますが、これがとても優秀で、指でスライドするだけで簡単に調整ができます。

マザーボードを挟みこむようにスペーサーをねじ止めし、マウンティングプレートをナットで固定します。実際にマザーボードに装着した様子がこちらです。マザーボードはMSIのMPG B560I GAMING EDGE WIFIで撮影しています。

IntelでもAMDでもマウンティングキットはツールレスで固定できますが、最近のマザーはヒートシンクが大型化しているため手回しが難しい製品が多くなったのと、何年間も使っているとファンの振動が伝わって緩んでしまうことがたまにありますので個人的にはドライバーでしっかり固定することをおすすめします。ヒートシンク本体の固定に結局ドライバーが必要になりますのでツールレスのメリットは少ないんじゃないないかなと思います。

あとは先ほどのAM4の時と同様に本体をねじ止めしファンを取り付けるだけです。
Mini-ITXのマザーボードなのでクリアランスも見ていきましょう。

まずメモリー側ですが、メモリースロットだけでなくATX24ピンコネクタの上まできていますね。電源によってはケーブルが硬かったり抵抗がぶつかることがあるかもしれません。メモリーはCorsairのVENGENCE LPXで高さの低いヒートシンクが装着されているメモリーですが少しだけ余裕があります。つぎに背面側。まったく問題なさそうです。最近の大型のヒートシンクが搭載されているマザーボードでも干渉することはないと思います。

そして上下方向ですが、ヒートシンクが130mmとファンよりやや大きいため拡張スロットとの隙間もケース上部との隙間も若干狭くなっています。ただ普通の構成で組んでいればそこまで干渉を気にするようなレベルではないと思います。

Intel(LGA1700)

そして最後にLGA1700を見ていきましょう。取り付け方法は旧規格のソケットと同様なので省略します。実際にマザーボードに装着した様子がこちらです。マザーボードはASUSの    PRIME Z690-Aで撮影しています。メモリーはG.SkillのTrident-Zで比較的高さのあるメモリーですが、高さはほぼぴったしです。これ以上高さのあるメモリーではファンをずらさないといけなくなりますのでケースの高さに注意しましょう。

バックプレートとマザーボード背面のチップの干渉

ここまで特に大きな問題がないように見えますが、実は1つ大きな問題を抱えています。それはバックプレートとマザーボード背面のチップの干渉です。この写真を見てください。なんとマザーボードのコンデンサーをバックプレートが踏んでしまっています。AK620の場合この部分は硬いプラスチック素材のためさすがにこの状態で装着するのは非常に危険です。

この問題はうちにあるマザーボードだとMPG B560I GAMING EDGE WIFIとROG STRIX B660-I GAMING WIFIの2製品で確認できました。どちらも最近のminiITXマザーなので、もしかしたら最近の回路密度の高い製品で干渉しやすくなっているのかもしれません。
ほかのこれらの製品では問題ありませんでした。
AMDではマザーボード標準のバックプレートを使用するため問題ありませんし、Intelでも干渉しない製品のほうが圧倒的に多いと思いますが、かなり故障のリスクが高い状態だと思いますのでIntelのマザーで使用する場合は必ず確認をしましょう。すでにこの製品を使っている方も一度マザーボード背面のチップやコンデンサを踏んでいないか確認し、もし踏んでいる場合はすぐに使用を中止することをおすすめします。

合わせて読みたい
パソコン検証編Part.3-a「CPUクーラー検証 バックプレートの危険な干渉」
パソコン検証編Part.3-a「CPUクーラー検証 バックプレートの危険な干渉」

詳しくはこの問題についてだけまとめた動画、記事がありますのでそちらをご覧ください。
以上が装着についてです。

後編で
①CPUの標準の電力設定で簡単なテスト
②TDPごとのテスト
③FANの回転数を変化させてのテスト
④FANを統一してのテスト
⑤FANレスのテスト
を見ていきます。

AK620 後編
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