マザーボード Intel 800 シリーズの仕様とブロック図【Z890・B860・H810 Specs&BlockDiagram】

Intel 800シリーズのLGA1851のチップセットです。Core Ultra 200シリーズに対応しています。
Z890、B860、H810の3つのモデルがあり、それぞれの仕様は以下の通りです。

Z890

Z890は上位チップで拡張性が高いのが特徴です。
システムバスも倍の広さが確保されているため高い拡張性をバス幅によって損なわないのもメリットです。
Thuderbolt4を標準でサポートしていますが、専用で帯域が確保されているためThuderboltを利用しても拡張性を損ないません。(CPUのピン数を定期的に変更するIntelの最大のメリット)
チップセット側もすべてGen4に対応でとにかく拡張性が高く、割り当て可能なレーン数でみてもAMDのX870Eと比べて8レーンも多いです。
チップセット側のPCIeのうち8レーンはSATAと選択式です。
USB 20GはUSB 10Gを2本束ねて実装するため20Gと10G合わせて10G相当10本までです。USB2.0は最大14ポートとなっていますが、Intelはより上位のUSBと合わせた数で表記するため10Gを10本搭載した場合は2.0は4つまでです。



※miniITXにはB860も含まれています
B860

B860は下位チップでメモリーのOCには対応していますが、CPUのOCには非対応です。
下位チップのため拡張性はさがりますが、SATAが専用で確保されており、SATA以外で14レーン確保されています。この14という数が絶妙で、M.2 SSDを3つと有線LAN・無線LANでちょうど14レーンになるので、とても使いやすい製品が多いです。唯一残念な点はCPU側のレーンが4レーン無効化されていることですね。
B860もThuderbolt4を標準でサポートしていますが、専用で帯域が確保されているためThuderboltを利用しても拡張性を損ないません。ただしThuderboltはコストがかかるため搭載していない製品のほうが多いです。
USB 20GはUSB 10Gを2本束ねて実装するため20Gと10G合わせて10G相当6本までです。USB2.0は最大12ポートとなっていますが、Intelはより上位のUSBと合わせた数で表記するため10Gを6本搭載した場合は2.0は6つまでです。


H810

H810は廉価チップでCPUもメモリーもOCには非対応です。
拡張性もかなり低く、SATAは専用で確保されていますが、PCIeが8レーンしかないのはちょっと…。あまりにも拡張性が低すぎて、ほぼ拡張性がないといったほうが適切なため、H610を選ぶ適切な理由がない限り避けることを推奨します。廉価マザーの拡張性はAMDのほうが優秀です。
なぜかThuderbolt4を標準でサポートしており専用で帯域が確保されているのですが、記事作成時点では搭載製品はもちろんないですし、今後搭載されるとしても組み込み向けモデルだけではないでしょうか。
USB2.0は最大10ポートとなっていますが、Intelはより上位のUSBと合わせた数で表記するため10Gを2本、5Gを2本搭載した場合は2.0は6つまでです。
